地下店舗の物件にどのようなイメージをお持ちでしょうか。「人目に付きにくい」、「雰囲気が良くない」などとあまりいいイメージを持っていない人も多いと思います。しかし、決してデメリットだけではありません。路面店にはない魅力が地下店舗には詰まっています。この記事では地下店舗特有のメリット、デメリットに対する解決策について解説していますので物件探しの参考にしてください。
目次
地下店舗のメリット
家賃が安い
地下店舗の最大のメリットは賃料が安いことです。路面店と比較し、立地の条件としては劣りますが、その分賃料が安く設定されています。出店する地域によって差はありますが、路面店の賃料が地下店舗の賃料の2倍必要になる場合もあります。また外装費もかかりません。このように路面店に比べてコストカットできるため、広告や販売促進などに回すことができます。
遮音性が高い
周りが壁でおおわれているため、近隣店舗などの環境音がしません。路面店の場合は外の影響を受けやすく近隣店舗や交通の騒音がお店の雰囲気を崩してしまうことがあります。しかし、地下店舗であれば賑わいのある街中でも問題なく、お店の雰囲気を守ることができます。お店の雰囲気を重視したい方におすすめです。またカラオケバーなど音をだす店舗の場合も騒音が外に漏れる心配をしなくて済むこともメリットの一つです。
直射日光が入らない
一見デメリットのように感じられますが、直射日光が入らないことがメリットになることもあります。直射日光による商品の劣化を防いだり、お店の雰囲気作りに役立てたり、非日常を演出したり…業種業態によってはメリットになる点も多そうです。その他にも、天候や時間帯の影響を受けないため、店内の雰囲気を常に一定に保つことができます。
地下店舗のデメリットと改善点
視認性が低く、飛び込みでの集客率が低い
路面店と比べると視認性が低く、通行客の回収効率が落ちます。店内の様子が見えにくかったり、階段が薄暗かったりと入店しにくい印象を与えてしまうことも少なくありません。その反面、路面店に比べて賃料が低いため広告やサービスに費用をかけることができます。地下店舗の利点を最大限活かし、デメリットを克服しましょう。
・インターネットツールの活用
ここ数年でスマートフォンが普及し、事前にインターネットサイトを利用してお客様が飲食店を選んでいます。さらに一部の客層にとって、店選びはインターネットで探すことが主流になっているため、店舗の存在すら認知されない可能性も。インターネットツールはホームページやグルメサイト、SNSなど様々な種類があり、多少の手間はかかってしまうものの少ないコストで運用できます。また、店舗の営業でそこまで手が回らないという方でも運用代行サービスを使えば、業務に支障をきたすことなく集客することができます。店舗にあったツールを選んで情報発信を始めてみましょう。
・実店舗の外観や内装の見直し
地下にある飲食店は路面につながる階段周辺でのアピールが非常に重要。店の特徴や魅力が十分に表現され、入店を促す工夫を行っていることが集客のポイントとなってきます。料理、値段、雰囲気などが分かるような看板を設置すると良いでしょう。階段にも照明を設置するとさらに雰囲気が良くなります。さらに店内環境を整えることも大切です。地下店舗は電波が弱くなりやすい傾向にあるため、通信キャリアのサポートに相談し、電波改善が可能か聞いてみましょう。WI-FI環境を整えるのも一つの方法です。
換気がしにくい
窓がなく、外気に接する範囲が小さいのも地下店舗のデメリットの一つ。空気の入れ替えが不十分な環境では熱や湿度がこもってしまうため、カビの発生や顧客の居心地の悪さにも繋がりかねません。お客様に快適に過ごしてもらうためにも以下の方法を実践しましょう。
・空気の通り道の確保
地下室で湿気がこもりやすいため、空気を少しでも換気するように工夫する必要があります。まずフロアの周辺の天井にある排気口の位置を確認し破棄設備がある場合は常時稼働させましょう。さらに入口や部屋のドアを開けて、扇風機やサーキュレーターを設置し、換気口や廃棄設備に向かって空気が流れ込むようにします。エアコンでは換気できないので注意しましょう。エアコンは室内の空気を吸い込み、その空気を暖かくもしくは冷たくした後に室内に戻す仕組みとなっています。外の空気と中の空気を入れ替えているわけではないのです。
地下階でおすすめの居抜き物件
物件探しの際に、地下店舗を候補から外している人も多いのではないでしょうか。そのような人たちが多い一方で、コストを抑えることもできるというメリットも持っています。出店業態やエリア、コンセプトなどによっては路面店よりも地下店舗の方が適しているということもあります。デメリットに対する解決策を学んだうえで、一度検討してみてはいかがでしょうか。